同窓会だより

西村 勇夫さん(昭和48年機械科卒業)

西村 勇夫さん(昭和48年機械科卒業)

 私は入学当初は目的意識もない毎日を過ごしていました。この生活を改めようとは思ってはいたものの、部活動はトップレベルの選手が多く、素人はとてもついていけない部活ばかりです。


 1年生の終わり頃、勇気を出してウエイトリフティング部の門を叩きました。そこで出会ったのが、顧問の高橋力先生でした。先生は、当時日本トップレベルの現役選手で、雲の上のような存在でした。私は途中入部で、しかも全く素質のないような生徒です。そんな私に対し本当に真剣に指導してくださいました。たまに記録が少しだけ伸びると、満面の笑みで褒める先生の指導は「自尊感情」の低い生徒にとって、大きな励みになりました。


 先生のおかげで、2年時に四国インターハイへの出場が奇跡的に決定。結果は失格で、最下位でした。帰りの船の中で先生は「おまえは素質がないから、考えて人の三倍練習をやれ」との言葉が、私の人生の指針になりました。


 その後は、福島インターハイ、鹿児島国体で優勝、大学時代にはインカレと全日本学生個人選手権で優勝など、飛躍的な成長を遂げることができました。
 私にとって名電は人生最良の選択であったと今でも確信しています。最後に、高橋先生に感謝し、母校のさらなる飛躍を心から祈っています。